佐倉しらい動物病院ブログ

学会発表を終えて ― 手術法を“残す”ということ

先日、千葉県獣医師会の学術年次大会にて、猫30例における改良型会陰尿道造瘻術(PU法)について発表を行いました。

今回の内容のベースとなっているのは、1982年に山村先生が報告された、包皮粘膜を利用したPU法です。この方法は日本国内では一定の認知がある一方で、海外ではあまり知られていない術式でもあります。

私自身、これまでの研修や臨床経験の中で、この手術方法は術後合併症が少なく、短期成績にも優れていると感じてきました。また、長期的に経過を見ても、尿道口の狭窄や周囲の皮膚炎が起こりにくい点も、この術式の大きな利点の一つだと考えています。

近年では、同様に包皮粘膜を利用したさまざまな術式が報告されていますが、本法も決して古い手法として埋もれるべきものではなく、現在でも十分に有用な選択肢の一つであると感じています。

そのため今回、当院での症例をもとに英語論文としてまとめ、国際的な形でエビデンスとして残すとともに、術者としての学習曲線についても評価しました。

また、この術式は現在でも国内の多くの獣医師により実践されている方法でもあります。そうした中で、国内で培われてきた知見を国際的な文脈に乗せて発信することも、今回の取り組みの一つの目的でした。

日々の診療の中で使われている手技の中にも、改めて整理し、検証し、共有していくことで価値が広がるものがあると感じています。今回の経験を通じて得られた視点を、今後の診療にも活かしていきたいと思います。

著者プロフィール

白井顕治(しらい けんじ)院長

獣医師、医学博士

日本動物病院協会(JAHA)獣医内科認定医・獣医外科認定医・獣医総合臨床認定医

千葉県で代々続く獣医師の家系に生まれ、動物に囲まれて育って、獣医師になりました。「不安をなくす診療」を心がけて診療にあたるとともに、学会参加や後継の育成を行っています。

当院は国際ねこ医学会(isfm)よりキャットフレンドリーゴールド認定を受けている病院です。

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