ある部分にとどまっているはずのものが、先天的もしくは後天的に形成された穴から飛び出てしまうことをヘルニアといい、飛び出るものや部位によって臍ヘルニア、椎間板ヘルニア、会陰ヘルニア、大腿ヘルニア、食道裂溝ヘルニア、横隔膜ヘルニア、腹壁ヘルニアなどの名前が付きます。臍ヘルニアは典型的には小型犬種や短頭種に多く認められますが、そのほかの大きさの犬や猫にもまれに認められます。ヘルニアの多くは物理的に穴が形成されてしまうことにより症状が出るため、治療法は穴を閉鎖するため、手術が選択されます。また、同じ部位のヘルニアであっても飛び出している内容物によって緊急性も大きく変わるため、まずは受診してヘルニアの程度や内容を確認しましょう。また、場合によってはヘルニアと腫瘍の鑑別が難しい場合もあります。
実績詳細
猫の臍ヘルニアの手術
検査結果
若齢であり、発生部位より視診により臍ヘルニアと診断された。
臍ヘルニアは生後10か月までは閉鎖する可能性があるため経過観察とした。
その後、徐々にヘルニア部が薄くなり、内臓が透けて見えるほどになり、また、ヘルニア部が赤黒く変色することが多く確認されたため、手術を実施することとした。
治療方法
開腹しヘルニア孔を確認、閉鎖した。
毛刈り前
毛刈り後
仰向けにし、麻酔がかかっているためヘルニアが確認しづらいが、臍部の腹筋が欠如している。
開腹し臍輪を確認し、閉鎖した。
皮膚縫合、手術終了
治療・術後経過
術創は良好に閉鎖し、ヘルニアは改善された。
また、同時に去勢手術も行ったがそちらも良好に治療終了とした。
お気軽に
ご相談ください
志津しらい動物病院043-462-1122 受付時間 9:00~11:30 15:00〜18:30
佐倉しらい動物病院043-483-1212 受付時間 9:00~11:30 14:00~17:30