一般的に起こる子宮蓄膿症は、子宮頚管の閉じている閉鎖型蓄膿症と、子宮頚管の開いている開放型蓄膿症に分類されるが、今回の出血性子宮蓄膿症は開放型に分類される。このような重度な貧血にまで進行するほどの子宮蓄膿症は稀である。
実績詳細
ポインターの出血性子宮蓄膿症
検査結果
症例は、歩いてはいるが可視粘膜は蒼白で、重度な貧血を呈していた。会陰周辺に大量の血液が付着していることが確認された。
腹部超音波検査では消化管に異常は認められず、子宮蓄膿症が確認された。
治療方法
一般状態が非常に悪いため、点滴を行って改善してから手術を行おうと考えたが、出血が止まることはなく、貧血が進行していくため緊急手術を実施した。
迅速に開腹し、卵巣と子宮を摘出した。
また、すでに重度の貧血になっているため、無出血に近い形で手術を行った。
子宮線からの出血が確認された。
治療・術後経過
術後から食欲旺盛で、翌日には散歩が行けるようにまで開腹した。
病理検査では子宮蓄膿症及び子宮ポリープと診断され、子宮線部より出血していたということで、悪性腫瘍性病変は確認されなかった。
経過良好
担当医:白井 顕治
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