両側腹腔内停留睾丸(陰睾、潜在精巣)の場合、実際に睾丸を確認するまでは、両側か、片側は先天的に低形成なのか判別することは難しい。エコー検査などで発見できることもあるが、精巣がある可能性がある場所は腎臓から膀胱までの間のどこかと広いため、今回の症例のような大型犬では見逃してしまう可能性がある。
開腹後に確認する場合には、前立腺から伸びる精管をたどることによって精巣の個数を確認することができる。
経皮的に確認を行っても、鼠径管に精巣がはまってしまっている場合には触診のみで場所を確定することが難しいケースも多い。
実績詳細
ゴールデンレトリバーの両側腹腔内停留睾丸の手術
種類 | ゴールデンレトリバー |
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年齢 | 1 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 |
症状 | 生後すぐから飼育している。 左右の睾丸がない |
症状の概要
検査結果
症例は陰嚢および鼠径周辺に睾丸の認められないため、両側腹腔内停留睾丸であることが疑われた。
犬種から考えても将来的に腫瘍化する可能性が高いことが考えられたため、手術を実施した。
治療方法
開腹し、左右の睾丸を確認し、それぞれ精管と血管を結紮したのちに摘出した。
左右の睾丸の大きさに差は認められなかった。
常法通りに閉腹した。
治療・術後経過
若齢であり左右の睾丸に肉眼病変は認められなかったため、病理検査は実施しなかった。
経過良好。
担当医:白井 顕治
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