気管虚脱は若齢もしくは中高齢の小型犬に好発する気管軟骨の脆弱化や気管の膜性壁の指間などが原因で気管腔が狭小化することにより生じる症状です。異常な呼吸音を呈するときもあれば、咳がひどくでることもあります。内科治療と外科治療がありますが、グレードが進むにつれて(気管腔内が狭くなるほどグレードが高いと判断されます)、内科療法への反応が悪くなっていきます。最終的には呼吸不全による突然死を起こすリスクもあるため、高グレードと診断された場合には経過を観察せずに手術を速やかに受けることが肝要となります。
実績詳細
チワワの気管虚脱(グレードⅣ)
検査結果
来院時、重度の呼吸困難を呈していた。特徴的な呼吸音であることから原因は気管虚脱である可能性が高いと判断されたが、虚脱部位の特定やグレードの判断及び併発疾患の有無を調べるためにレントゲン検査を実施した。
レントゲン検査では頸部の気管虚脱グレードⅣと判断されたため、緊急外科適応と判断し、アトム動物病院 動物呼吸器病センター(東京・板橋)を紹介して手術を実施して頂いた。
治療方法
(術中写真提供 アトム動物病院 米澤先生より)
気管を外郭から拡張させる手術を実施して頂いた。
また、気管支炎を併発していたため、現在治療中である。
治療・術後経過
感染性気管支炎が終息すれば、予後は良好である。
担当医:白井 顕治
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