特発性顔皮膚炎は、通常ペルシャやヒマラヤンの若齢猫に好発する皮膚炎で、顔面の特に目や口の周囲に皮膚炎が起きます。左右対称性に被毛に黒色油性の付着物が発生し、紅斑や痒み、主張が認められます。
ステロイド剤やシクロスポリンなどの免疫抑制療法に反応しますが、再発を繰り替えるため、定期的な治療や管理が必要となります。
実績詳細
特発性顔皮膚炎を疑うメインクーン
種類 | メインクーン |
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年齢 | 9か月 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | 数か月前から顔面の掻痒。 |
症状の概要
検査結果
他院にてアレルギー検査を行い、低アレルギー食を食べているが改善しない。ステロイド剤の内服と局所塗布剤を使用することによって、一度は改善したが、休薬後ただちに症状が再発した。視診にて、目の周囲及び右口角に脱毛、発赤を認めた。
抜毛検査ではニキビダニの存在は確認されず、細胞診では球菌と白血球が確認された。
経過及び症状から、アレルギー性皮膚炎の中でも特に顔面周囲に症状が認められる特発性顔皮膚炎を疑い、免疫抑制療法を実施した。
治療方法
シクロスポリンの経口投与を行い、経過観察を行った。
治療・術後経過
投与1週間後
内服が飲めるか、副作用が出ないかを観察するために来ていただいた1週間後で、やや改善を認める。
副作用も出ていないため、同様の内科療法を継続した。
投与開始4週間
外見上の皮膚の異常は解消された。
今後は掻痒と治療のバランスを考え、薬剤投与量を調節していくものとする。
担当医:白井顕治
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