外傷の治療は、外傷ができた理由と、その外相がどこまでの領域を損傷しているかによって治療の方向性が異なる。今回のような犬による咬傷は刃物やハサミで切れてしまった裂傷というよりは、打撃・圧迫・離断といった、物理的なダメージと、それに耐えきれなくて表皮・真皮・場合によっては皮下筋層までを障害する状態である。今回の総省は比較的浅い創傷だったため、レントゲン検査などは実施していない。皮膚は真皮層から修復が始まるため、真皮層まで離断している場合には外科処置を行ったほうが格段に速く創傷が治癒するため、今回は複数個所に障害を受けているが、そのうちの深かった二か所に対して外科処置を行っている。
実績詳細
咬傷を受けたボルゾイに対する外科処置
検査結果
体表を確認すると、複数の個所から出血しているため、出血が確認された周囲の毛刈りを行い、創傷を確認した。
真皮層を離断する創傷が複数個所で確認されたため、その部位に関しては洗浄。消毒と縫合を実施し、それよりも浅い傷に対しては消毒のみを実施することとした。
治療方法
局所麻酔後、創傷周囲を洗浄し、縫合を施した。
治療・術後経過
縫合後10日後に抜糸を行い、治療終了とした。
経過良好
担当医:白井 顕治
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