猫におけるアレルギー性皮膚炎(アトピーや食物アレルギーなど)は犬と比較して症状や診断基準が一定していない部分がある。また、痒みを感じる場合に犬のようにぼりぼりと掻くのではなく、グルーミングの回数が増えるなど、ご家族もその行為が痒みとして気づかない場合も多い。実際に当院においても最も多い診断するタイミングは、ワクチンや健康診断時に獣医師が発見したときで、その際にはご家族様に、治療するかどうかはさておき、アレルギー性皮膚炎を保有している旨をお伝えしています。
治療するかどうかは、本人の症状と、正確、ご家族様が希望されるかどうかにもよりますので、主治医とよく相談のうえ、治療内容や経過観察の方法を決めていくことが重要といえます。
実績詳細
雑種猫のアレルギー性皮膚炎
種類 | 雑種猫 |
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年齢 | 6歳 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | お腹とかかとの毛が抜けている |
症状の概要
検査結果
身体検査を行うと、症例は両かかとと腹部の毛が薄かった。
抜毛し、顕微鏡で観察してみると、すべて途中で折れている折れ毛だったため、薄毛の部分は、物理的に刺激することによって毛が折れてしまっていることがわかる。
腹部や両かかとはアレルギー性皮膚炎で猫が痒みをよく示す部位であるため、アレルギー性皮膚炎と診断した。
治療方法
アレルギー性皮膚炎の中では程度は軽度だったため、投薬による治療を行うかどうかをご家族と相談した結果、治療を希望されたため、1日1回投与の非ステロイド製剤を投与を実施した。
治療・術後経過
治療開始1か月後には、患部をなめる回数は劇的に減り、被毛は徐々に伸びてきて、薄毛は目立たなくなった。
季節や痒みに応じて経過観察を続けていくものとする。
担当医:白井顕治
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