子宮蓄膿症は、避妊手術を実施していない中高齢の雌犬に頻繁に認められる異常である。典型的な症状としては、元気食欲の低下、陰部からの排膿、腹痛、発熱、増殖している細菌によっては、たくさん水を飲んだりする症状が認められることもある。内科療法で散らすことは一時的な改善しか認められないため、通常は手術が第一選択の治療となる。
実績詳細
ヨークシャーテリアの子宮蓄膿症
検査結果
症例はヨークシャーテリアの中でも、平常時の体重が1.8キロ程度の小型のブリードである。
一般検査を実施したところ、白血球増多や炎症関連数値の上昇とともに、拡張した子宮が腹部超音波検査において確認されたため、子宮蓄膿症と診断した。
治療方法
術前。
陰部からの排膿が認められる。
開腹し、卵巣及び子宮を摘出した。
ーーー以下病理所見ーー
子宮では、両側の子宮角において、顕著な内腔の拡張や膿の貯留が起こっており、子宮内膜には化膿性の炎症(子宮蓄膿症)が起こっています。片側の卵巣では、卵巣に接して嚢胞が形成されていますが、偶発的に見つけられる非腫瘍性の病変です。対側の卵巣には著変は認められません。
治療・術後経過
症例は術後2日目より食欲が改善し、回復してきた。
退院後も良好に回復していき、体調も安定したため、治療終了とした。
担当医・執刀医:白井 顕治
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