「ひも状異物」と聞くと非常に危険であるという情報が多く認められるが、今回のような短めの異物であり、なおかつ消化管に引っ掛かる構造を持たない場合には、何の問題もなく排便されることも多い。
ただし、このように異物を飲み込む癖があるペットに関しては、今回飲み込んだ以外の異物が胃内に存在し、絡まることによって複合的に障害を引き起こす場合もある。
ひも状異物といっても、必ず手術や内視鏡で摘出しなくても排泄されるケースはあるという事例であるが、「ひもは飲んでも問題はない」ということではありませんので、解釈を気を付けて閲覧をお願いいたします。
実績詳細
ネコのひも状異物の誤嚥(自然排便により排泄された例)
種類 | 雑種猫 |
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年齢 | 1歳 |
診療科目 | 消化器科 |
症状 | 15センチほどのリボンを食べてしまった。 |
症状の概要
検査結果
症例は元気活発な若齢の猫で、ひも状の異物を食べてしまう癖があるということであった。
今回もソファの下で当該異物を食べている姿を飼い主の方が目撃している。
受診時、元気食欲があったということと、レントゲン検査を実施して消化管運動を評価した結果、特に異常が認められなかったため、ご家族と相談した結果、自然に排便することを期待して経過観察をするということとなった。
治療方法
排泄を促進する目的で緩下剤の処方を行った。
治療・術後経過
翌日にした便をほぐしてみると、異物が確認された。
無事体外に排泄されたため、治療終了とした。
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