体表のかゆみに関しては、かゆがっている場所や初めてかゆみが出た時期や年齢、食事歴や季節、薬への反応が非常に重要である。
食物アレルギーはどの年齢においても発症する可能性があるため、ずっと食べている食べ物であっても突然体に合わなくなってしまう可能性はある。
また、高齢であることから、鑑別にリンパ腫などの皮膚腫瘍も挙げられていたが、皮膚生検が必要となるため、この症例においては先に低アレルギー食を試し、それによって改善した。
実績詳細
高齢のラブラドールに発生した食物アレルギー性皮膚炎（食物関連皮膚有害反応）
| 種類 | ラブラドールレトリバー |
|---|---|
| 年齢 | ９歳 |
| 診療科目 | 皮膚科 |
| 症状 | 体をかゆがる |
症状の概要
検査結果
症例は体表を強くかゆがっている。
問診より、これまでにこのような皮膚症状は認められたことがない。
最近飼育する人が変わったが、これまでと食べ物は同じものを給餌しており、特におやつも上げていないということだった。
検査において糸状菌やニキビダニは検出されなかった。
念のためフルララネル製剤を服用し、試験的にステロイド剤を使用した。
やや改善したものの、強いかゆみが残っていた。
発症年齢及び薬への反応から食物アレルギーが疑われたため、内服しつつ低アレルギー食に食事を変更した。
治療方法
念のためフルララネル製剤を服用し、試験的にステロイド剤を使用した。
やや改善したものの、強いかゆみが残っていた。
発症年齢及び薬への反応から食物アレルギーが疑われたため、内服しつつ低アレルギー食に食事を変更した。
治療・術後経過
治療前
食事変更後２か月
変更後２週目より有意にかゆみが軽減された。
今後は低アレルギー食をメインに治療をしていくこととなった。
経過良好
担当医：白井 顕治
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