乳腺腺癌は乳腺が由来の悪性腫瘍である。転移はリンパ向性に生じ、近隣のリンパ節から腹腔内や胸腔内のリンパ節に転移し、最終的には肺などに転移巣を形成することがある。
実績詳細
トイプードルの乳腺腺癌の手術
検査結果
症例は高齢の避妊手術済みのトイプードルである。
11歳の時に乳腺腫瘍を発症し、その時に合わせて避妊手術を実施いていた。
その時の乳腺腫瘍の病理組織検査は、良性腫瘍、両性乳腺混合腫瘍であった。
今回、細胞診を行った結果、(外注検査にて評価)中程度の異型性が認められたため、残存している乳腺の全切除を実施することとなった。
治療方法
術前
切除後、皮下縫合
皮膚縫合と切除した乳腺
治療・術後経過
敵首都後、術創は良好に治癒した。
ー--以下病理所見ー-
摘出された乳腺では、右2において悪性の乳腺腺癌が形成されています。マージン部に腫瘍性の病変は認められませんが、周囲組織に浸潤性に増殖しており、一部のリンパ管内に腫瘍細胞の浸潤が認められます。悪性度の高い腫瘍であることから、引き続き、局所や所属リンパ節、肺野の状態などについて経過には注意が必要です。
ー-
術前の評価においては、鼠経及び腹腔内リンパ節に転移の兆候は認められなかったが、病変内のリンパ管には転移兆候が認められていた。
ご家族と相談し、追加抗がん剤は使用せずに経過観察を行っていくこととした。
経過観察中
担当医:執刀医:白井 顕治
お気軽に
ご相談ください
志津しらい動物病院043-462-1122 受付時間 9:00~11:30 15:00〜18:30
佐倉しらい動物病院043-483-1212 受付時間 9:00~11:30 14:00~17:30