猫において、膵臓腫瘍や胃の腫瘍の発生頻度は多くないが、近年は検査機器の発達によって診断される頻度が上がってきている。
実績詳細
雑種ネコの胃腺癌
検査結果
症例はつい最近まで元気食欲共に問題なかったが、1週間ほど前より食欲低下と嘔吐が出るという主訴で来院した。
エコーにおいて、胃及び膵臓領域に広範な腫瘍性病変が認められたため、精査を目的として麻酔下で内視鏡検査及びCT検査を実施した。
内視鏡検査では、胃角部周囲の粘膜構造が崩れており、その部位から生検材料を採材した。
ーーー以下病理検査所見ーー
胃より採取された組織では、悪性腫瘍が形成されています。胃腺癌が鑑別に挙げられますが、猫では稀であることから、小腸腺癌や膵腺癌の波及の可能性が第一に考慮されます。形態的に悪性度の高い腫瘍と考えられることから、引き続き、局所病変の拡大のほか、腹水の貯留や腹腔内播種などについて経過には注意が必要です。塗抹には強い異型性を示す上皮細胞が得られており、腺癌が示唆されます。
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治療方法
腺癌という心だったため、胃腺癌が膵臓領域まで播種したか、もしくは膵腺癌が胃内に拡大してきたかのいずれかであるが、病変の程度より胃腺癌が主病変と判断した。
治療・術後経過
ご家族に治療法などをインフォームドコンセントを実施し、緩和療法を実施していくこととなった。
担当医:白井 顕治
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