胃内異物であり、柔らかいものであれば吐かせるという選択肢も存在するが、本症例のように誤嚥性肺炎のリスクのある犬種や高齢のペットでは催吐処置のデメリットも考えなくてはならない。通常このような物品の内視鏡による摘出は10分以内(多くは3分程度)で完了するため、誤嚥性肺炎のリスクを勘案すると内視鏡による摘出を選択する場合もある。ただし、短時間とは言えど麻酔を使用するため、ケースバイケースでの判断となる。
実績詳細
【動画】フレンチブルドッグの誤嚥した靴下の内視鏡下摘出
検査結果
ご家族の前で飲み込んでしまったということだった。
レントゲン検査において、胃内に靴下と考えられる構造を認めた。
短頭腫であったため、誤嚥性肺炎のリスクを考えて催吐処置(吐かせる処置)ではなく内視鏡による摘出を選択した。
治療方法
麻酔後に内視鏡を挿入。
胃内に布状の構造物が確認されたため、摘出した。
偶発的に綿のような異物も認められたため、併せて摘出した。
治療・術後経過
摘出後、内視鏡画像より胃粘膜があれている様子が認められたため、胃酸分泌抑制剤、粘膜保護剤、消化管運動促進薬の内服を行い、治療終了とした。
経過良好
担当医:白井 顕治
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