第三眼瞼は別名、瞬膜という。瞬膜の内側(眼球側)には瞬膜線があり、これが過形成を起こして瞬膜縁から脱出した状況を、サクランボのように見えることから、チェリーアイという。
ブルドッグやビーグル、スパニエル種に比較的よく認められる。通常は2歳以下の若齢に発症するため、中年齢から高年齢で発生した場合には、眼瞼に形成された腫瘍性疾患をしっかりと除外する必要がある。
また、似た病状に第三眼瞼外反という、眼瞼内の軟骨の変形を呈する疾患もあるため、合わせて鑑別を行う必要がある。
実績詳細
アメリカンコッカースパニエルのチェリーアイ
種類 | アメリカンコッカースパニエル |
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年齢 | 6か月齢 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 眼科 |
症状 | 右目から何か出ている |
症状の概要
検査結果
身体検査を行ったところ、右目の第三眼瞼内側より赤い腺組織が脱出しているため、チェリーアイと診断した。
治療方法
脱出した腺組織が炎症を起こし、本人が気にして搔いてしまい出血を起こしていたため、早期に整復手術を行うこととした。
全身麻酔下において、モーガン法で脱出した瞬膜線(チェリーアイ)を征服した。
治療・術後経過
第三眼瞼内に瞬膜線を収納し、正常な外観となった。
術後は消炎剤及び抗生剤の点眼を実施し、治療終了とした。
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