角膜潰瘍は、目の表面の透明な膜(角膜)に様々な程度の傷を追っている状態で、その原因は単純な外傷やドライアイのような割と単純なものから、細胞の接着異常のような外見だけでは判断できないような異常があることもあります。また、こういった潰瘍が存在する場合には二次的に細菌感染が起きてしまうことがよくあり、感染した最近の種類や、犬種、状態によっては半日程度で潰瘍化を促進して穿孔(目に穴が開いてしまう状態)してしまう場合もあります。また、犬種的にもチワワやパグ、ペギニーズやシーズーなどの短頭種では、こういった潰瘍が発生しやすく、治るのに時間がかかる傾向にあるので、注意が必要です。
実績詳細
シーズーの角膜潰瘍(グレードⅡ)
検査結果
身体検査所見の結果、右目の羞明(眩しそうに目をつむるような動作)と流涙が認められた。
外傷があるかを確認するために角膜染色(フルオロセイン染色)を実施したところ、右眼外背側領域の角膜にグレード2の角膜潰瘍が確認された
膿性の目やにが認められたため細胞診を実施したところ、多数の球菌と白血球が確認された。
角膜潰瘍及び細菌感染の併発と診断した。
治療方法
刺激を加えないようにカラーを装着し、抗生剤と角膜修復促進剤の点眼を行った。
治療・術後経過
治療開始4日後には結膜充血や膿性目脂は認められなくなっており、角膜修復が進んでいる様子が観察された。
点眼剤は替える必要がないと判断し、同様の点眼剤を継続し、治療開始から2週間後、良好に治癒したため、治療終了とした。
担当医:白井顕治
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