僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう、Mitral Valve Insufficiency)は、心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁が十分に閉じない状態を指します。このため、血液が逆流し、心臓の負担が増加します。
【疫学情報】
この疾患は特に高齢の犬に多く見られ、特に小型犬種や特定の遺伝的背景を持つ犬種(チワワ、キャバリア・キング・チャールズ・スローン、ダックスフンドなど)で発症率が高いとされています。人間でも高齢者に多く見られる心臓疾患ですが、獣医学的には遺伝性や生活習慣、先天性の要因も関係しています。
【一般情報】
僧帽弁閉鎖不全症は、初期には症状が出ないこともありますが、進行すると咳、息切れ、疲労、運動能力の低下といった症状が現れます。重症になると心不全を引き起こす危険性があります。診断は聴診器による心音の異常や超音波検査(エコー)で行われます。治療には薬物療法(利尿薬や血管拡張薬など)が用いられ、症状の管理や進行の遅延を目的とします。なお、完全な治癒は難しいため、早期発見と適切な管理が重要です。
実績詳細
チワワの僧帽弁閉鎖不全症の定期検診
種類 | チワワ |
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年齢 | 12歳 |
診療科目 | 呼吸・循環器科 |
症状 | 僧帽弁閉鎖不全症の定期検診 |
症状の概要
検査結果
症例は心雑音が聴取されており、以前からか健診で弁膜症による僧帽弁閉鎖不全症が認められていた。
1年一回の定期検診を実施している。
治療方法
弁膜症の進行度や、血液、逆流速度の計測、
心房の大きさのチェックを行い現状ではまだ内科療法は始めなくて良いという判断を下した。
治療・術後経過
今後の過程での注意点を話すとともに、年一回の検診を継続していくこととなった。
担当医:白井顕治
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