ひも状異物は、毛糸や縫い糸、ビニールひものような元からひものような長細い形状をしていることもあれば、今回の症例のようなネットやストッキング、靴下や軍手など、物体の一部がほどけてひも状異物となってしまう場合もあります。
このような場合には、特にストッキングや排水ネットのような繊維の細いものが消化管を重度に傷害する傾向にあるため、注意が必要です。
実績詳細
トイプードルの消化管内異物摘出
種類 | トイプードル |
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年齢 | 7才 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 消化器科 |
症状 | 元気がない、食欲がない、吐いてしまう |
症状の概要
検査結果
症例は普段は元気闊達な性格のわんちゃんであったが、受診時は沈鬱であった。
腹部超音波検査を実施したところ、小腸の全域がアコーディオン状に蛇行し、腸内に線上の異物が認められたため、ひも状遺物による消化管障害と診断した。
治療方法
ひも状異物の摘出は手術により摘出となるため、開腹手術を行った。
全体的にアコーディオン上に降りたたまった小腸
胃内から摘出された排水ネットの主要部分と、伝線して伸び、ひも状異物として機能したネットの繊維
摘出後、消化管に損傷がないことを確認し、閉腹した。
治療・術後経過
経過は良好で、術後2日目から自力採食をはじめ、5日後に退院とした。
その後も順調に回復したため、治療終了とした。
担当医・執刀医:白井 顕治
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