脂腺炎は免疫の異常によって、自分の脂腺を攻撃してしまう自己免疫疾患である。典型的には、短毛の日本犬・秋田犬などに好発するが、今回の症例ではバーニーズマウンテンドッグに発生を認めた。好発犬種ではないため、脂腺の萎縮が体表の採剤部位によって異なるが、総合的に脂腺炎という診断を下した。
実績詳細
バーニーズマウンテンドッグに発生した脂腺炎
検査結果
症例は中高齢のバーニーズマウンテンドッグであり、既往歴として食物アレルギーがあるが、最近は同じものを食べて消化器症状は落ち着いていた。
試験的にステロイド剤の投与を行ったが、わずかにしか病状が改善しないということ、そして、脂腺炎を疑うような典型的な円柱状のフケが左右対称及び背側皮膚に認められたため、ご家族と相談して皮膚生検を行うこととなった。
生検の結果、かゆみによって搔き壊してしまっている部分については、毛包炎という診断が出たが、足の届かない肩甲骨間の皮膚においては脂腺の萎縮が認められたため、脂腺炎と診断した。
治療方法
ステロイド剤及びシャンプー療法によって維持管理している。
治療・術後経過
現在かゆみもコントロールされ、経過は良好である。
担当医:白井 顕治
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