パグやフレンチブルドッグなどの短頭種においては、耳鏡で鼓膜を観察することが困難であるため、中耳炎の診断が難しい。進行した中耳炎の症状としては、眼振や斜頸のような前庭症状があらわれるが、軽度の中耳炎の場合には、元気消失や食欲不振、寝ている時間が多い、落ち着きがない、口を開けると痛がる、耳の根元を圧迫すると痛がるといった主観的な診断法が主である。確定にはCTやMRIなどの画像診断が有用である。
実績詳細
パグの中耳炎
検査結果
問診を行うと、抗てんかん薬を飲むと落ち着くようだが、典型的な発作の症状かどうか疑いがある病状であること、
症例が中耳炎の好発犬種であることや、軽度の前庭症状を呈していることから、中枢性のてんかん様発作ではなく、中耳炎による前庭症状を疑った。
また、開口痛や鼓室包圧痛もわずかに認められたため、中耳炎を疑った。
治療方法
抗生剤の内服を行ったところ、症状が消失した。
また、抗てんかん薬の服用をやめても症状が再発することはなかった。
治療・術後経過
いったん治療終了として、現在経過観察中。
担当医:白井顕治
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