毛は、自分の体の一部であるものの、毛包が何らかの原因で破壊されて、真皮内に毛軸が迷入してしまうと、異物として反応を起こしてしまう。
つまりは毛軸を攻撃・排泄するために膿瘍を形成し、大きなニキビのように表皮が破れて、真皮から毛軸が排泄される。異物反応性の病変なので、異物が除去された後には病変は良くなる。
異物反応による病変は多くの場合、かゆみや痛みを感じさせるため、発生した部位にもよるが、しきりに気にして舐める・掻くという行為が起こり、ご家族がその行為に気づいて来院するケースが多い。
速やかな原因の発見が速やかな治癒につながる疾患である。
実績詳細
フレンチブルドックの毛軸反応性肉芽腫
種類 | フレンチブルドッグ |
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年齢 | 7才 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | 前肢の指の間が赤く腫れている |
症状の概要
検査結果
症例は前肢を気にして舐めていた。
確認すると指間の結節表面に穴が開いており、排膿したたため、顕微鏡にて確認を行った。
顕微鏡で確認を行ったところ、真皮下から排膿された液体の中に毛軸の混入が認められたため、毛軸反応性異物性肉芽腫と診断をした。
治療方法
すべて排膿させ、洗浄、消毒を実施して、数日間抗生剤と消炎剤の内服を行った。
治療・術後経過
治療開始7日後には指間の結節は痕跡程度まで退縮していたため、治療終了とした。
担当医:白井 顕治
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