ニキビダニ症は発症しやすい時期として若齢もしく老齢の免疫力の低下した時期に起こすことが多い。ほぼすべての犬がニキビダニ自体を保有しているため、ニキビダニ症を発症した犬との接触によって感染が伝搬することはないとされている。
実績詳細
フレンチブルドッグの若齢性ニキビダニ症
種類 | フレンチブルドッグ |
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年齢 | 7か月 |
診療科目 | 産科・小仔科 皮膚科 |
症状 | 皮膚をかゆがる 頭にいぼがある 10日前にペットショップから迎え入れた。 皮膚病があるため、ペットショップで治療をするため迎え入れるのを待っていた。 頭に傷があったが、ぶつけて出来てしまった傷と説明された。 |
症状の概要
検査結果
症例はかゆみを呈しており、おでこ以外には腹部に軽度の湿疹、背部にいくつかの丘疹が認められたが、最も著しい症状は頭部であった。
頭部皮膚は肥厚しており、かゆみがある様子がうかがえる。
フルンケルが形成され、また、脱毛の様式から病変は真皮層にある事が推定された。
病変は左右非対称性であることからアレルギー疾患の可能性は低いと考えられた。
通常の表在性膿皮症にしては病変が深い場所に位置するため、鋭匙によるスクラッチ検査を実施したところ、ニキビダニ(アカラス・犬毛包虫)が顕微鏡検査において確認された。
通常ニキビダニ症はそこまで強いかゆみを呈する疾患ではないが、かゆみを発症する原因として最近の二次感染もしくは毛軸やニキビダニの真皮内迷入による異物性掻痒である可能性が考えられた。
初期診断:若年性ニキビダニ症と±表在性膿皮症、±異物性掻痒
治療方法
まずはニキビダニ症の治療を行うため抗寄生虫薬の投与を行った。
治療・術後経過
適正に治療され、経過は良好である。
治療開始一か月後外観
担当医:白井 顕治
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