実績詳細

ボーダーコリーの口腔内扁平上皮癌

種類 ボーダーコリー
年齢 7カ月齢
診療科目 腫瘍科 
症状 口の中に腫瘤がある

症状の概要

口腔内扁平上皮癌は犬において若齢でも発生することが報告されている。ただし、実際の発生症例数は多くなく、当院の診療実績内でもまれな診断であるといえる。
犬の扁平上皮癌は口腔内に発生したものであっても、下顎・上顎・扁桃に発生したものではそれぞれ予後や挙動が異なるため、それらの情報を総括して今後の治療内容などを決めていくことが重要といえる。

検査結果

症例は若齢の元気活発なボーダーコリーであった。

 

右上顎部に腫瘍が認められたため、麻酔下で病理組織生検を実施した。

治療方法

 

 

ーーー以下病理検査所見ーーー

右上顎前臼歯部の歯肉の病変は高分化型の扁平上皮癌と診断されます。腫瘍細胞の分化は高く、乳頭腫との鑑別が必要となりますが、粘膜下に病変が形成されており、扁平上皮癌と診断されます。
このような高分化な扁平上皮癌は、若犬で報告されています。周囲には正常な組織はほとんど含まれておらず、最小限のマージンでの切除となっています。局所の切除により予後は良好と考えられますが、引き続き、局所の状態について経過には注意が必要です。

 

ーーーーーー

 

 

若齢発症性の扁平上皮癌であるとのことだったため、追加切除を行うこととした。

 

 

右上顎骨の一部を切除し、口腔粘膜フラップを用いて創面を閉鎖した。

治療・術後経過

 

 

追加切除を行ったことによって、マージンが十分に確保されているという結果だったため、治療終了として、現在経過観察中である。

 

 

口腔粘膜フラップは良好に生着した。

 

 

担当医・執刀医:白井 顕治

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