実績詳細

ミックス犬(5.0kg)の前十字靭帯断裂に対するTPLO術(脛骨高平部水平化骨切術)

種類 ミックス犬
年齢 6歳
診療科目 軟部外科・整形外科 
症状 右後肢をあげている。痛くて食事を食べていない

症状の概要

当院では、前十字靭帯断裂に対してすべての症例で**TPLO法(脛骨高平部水平化骨切り術)**を採用しています。
この手術は、脛骨の角度を調整して関節を力学的に安定させる方法で、靭帯を再建せずに機能を回復できる点が特徴です。

当院のTPLOでは、

骨切り角度の正確な設定、

出血や軟部組織損傷を最小限に抑える手技、


術後の管理環境の最適化

を徹底しています。

その結果、多くの症例で術後3日以内に足をつけ始めるという早期回復が見られます。(発生から手術までの期間の長さや、個体差が影響します)
これは、犬が痛みを感じにくく、関節の安定性がしっかり確保されている証拠でもあります。

早期負重は、関節の可動域維持や筋力低下の防止に役立ち、最終的な歩行の質を高める重要な要素です。
飼い主の方からも「思ったより早く歩けるようになった」という声を多くいただいています。

検査結果

右後ろ足をかばうような歩き方が見られたため、膝関節の検査を行いました。
膝の靭帯のゆるみを確認する「前方引き出しテスト」および「脛骨圧迫テスト(クラニアルドロアテスト)」で陽性反応がみられ、
さらにレントゲン検査で膝蓋靭帯付近に特徴的なファットパッドサイン(脂肪体のズレ)を認めたため、前十字靭帯断裂と診断しました。

治療方法

 

 

まず、変性して切れてしまった前十字靭帯を丁寧に除去しました。
損傷していた内側半月板も取り除き、膝関節内をしっかりと整えます。

その後、脛骨(すねの骨)にマーキングを行い、ラウンドソーで計画的に骨をカット。
角度を調整して骨を回転させ、TPLOプレートでしっかり固定しました。
この手術によって膝関節の安定性を回復させることができます。

 

治療・術後経過

手術後3日目からすでに足を使い始め、軽度ながら負重が確認できました。
手術から2週間後の再診では、通常に近い歩行が可能となり、経過は非常に良好でした

 

 

 

前十字靭帯断裂は放置すると関節の変形や痛みの悪化を招くことがありますが、
適切な手術とリハビリで多くのわんちゃんが元気に歩けるようになります。
症状が出た初期段階での診断と治療が、その後の予後に大きく関わります。
同じような症状が見られた場合は、早めの受診をおすすめします

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