異物誤嚥の中でも、コードのような金属を含有している異物は、誤嚥の有無や異物の所在の情報が、レントゲン検査により、かなり詳細に得られる。金属異物は消化管粘膜の損傷や、長期間消化管内に滞在する場合には金属中毒を発生させる危険性もあるため、発見した場合には速やかに何らか体内から取り出すための処置を講じたほうが良い。胃内にある場合には内視鏡による摘出、より遠位の小腸や盲腸に引っ掛かっている場合には、開腹手術が必要となる場合もある。
実績詳細
ミニチュアダックスの電気コードの誤嚥
検査結果
食べてしまったという主訴であったということと、電気コードの場合には金属が含まれるため、レントゲン検査において顕著に異物の存在が明らかになるため、レントゲン検査を実施した。
線上の金属が複数確認された。上腹部にかたまり状のものが確認されたが、この所在が胃内に入っているのか、横行結腸なのかが不明瞭であったことから、バリウム検査を実施した。
バリウム造影の結果、コードの塊は胃内にあることが分かった。
この段階で誤食から2日間経過していた。金属中毒の予防や胃粘膜を保護する目的で内視鏡により早々に取り出すこととなった。
治療方法
バリウム造影検査であったように、胃内にコードの塊が確認されたため、異物鉗子を用いていないから摘出した。
直径3センチほどの、絡まったコードが摘出された。
治療・術後経過
胃粘膜保護剤と胃酸分泌抑制剤を数日内服し、治療終了とした。
経過良好
担当医:白井 顕治
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