異物が食道内に停滞している場合には、典型的には流涎や吐出が認められることもあるが、本症例においては無症状であった。
食道内異物について、リンゴや歯磨きガムなどの大型の消化することのできるものが詰まったときには、胃に押し込んで消化するという選択肢もあるが、今回の症例のように消化することができないものの場合には、摘出する必要がある。
実績詳細
ミニチュアダックスの食道内異物の内視鏡による摘出
| 種類 | ミニチュアダックスフント |
|---|---|
| 年齢 | １１歳 |
| 診療科目 | 消化器科 |
| 症状 | アイスの棒を飲み込んでしまったかもしれない |
症状の概要
検査結果
本人無症状であった。
レントゲンでは食道内、胃内異物認めず。
超音波エコー検査でも異物を認めず。
レントゲン検査においても、棒状の異物を疑う所見は検出されなかった。
治療方法
スクリーニング検査においてはアイスの棒は確認されなかったものの、アイスの棒を食べてしまった可能性が高かったことから、ご家族と相談して内視鏡検査を実施することとなった。
その結果、食道内にアイスの棒を確認したため、そのまま内視鏡を用いて摘出した。
摘出後、食道を内視鏡によって観察すると、軽度食道炎を起こしておりました。
胃内と食道内に異物がないことを確認し、今回の処置を終了とした。
食道内に認められた異物（アイスの棒）
胃の噴門部に軽度の炎症所見が認められた。
治療・術後経過
1週間胃薬と胃粘膜保護剤を処方し、1週間後の再診時に何も問題なかったため治療終了とした。
担当医：清水 健
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