巨大食道症は、典型的には遺伝性に若齢に発生する神経筋接合部の疾患であるが、そのほかの疾患に続発して発生することもある病態である。
頻回の嘔吐が認められるような症例では、食道炎による巨大食道症が発生し、嘔吐と吐出が混ざって発生しているケースもあるため、注意深く観察することが重要といえる。
実績詳細
ミニチュアダックスフントの嘔吐に続発した巨大食道症
種類 | ミニチュアダックスフント |
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年齢 | 14歳 |
診療科目 | 消化器科 |
症状 | 嘔吐が止まらない |
症状の概要
検査結果
症例は膵炎の治療を行っている高齢のミニチュアダックスフントであった。
内科治療を行っても嘔吐が改善しないため、精査を目的としてCT検査を実施した。
治療方法
CT検査の結果、巨大食道症が認められた。
本症例において、甲状腺機能低下症や重症筋無力症を示唆する症状は認められなかったため、膵炎による頻回の嘔吐によって、食道炎が生じ、それによって巨大食道症が生じたものと判断された。
治療・術後経過
膵炎の治療を継続し、食道粘膜保護を行うことによって症状の緩和を行っていった。
担当医:白井 顕治
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