SCCEDsは、どの犬種にも起こりえる慢性的な角膜びらんを引き起こす疾患である。発症する原因は明らかにはなっていない。当院においては、フレンチブルドッグ、シーズー、マルチーズ、ダックスフント、パピヨン、ミニチュアピンシャー、チワワなど、日本国内で一般的に飼育されている犬種に発生が多く認められている。発生はほとんどの場合が片側性であるが、片側が治癒してからしばらくのちに、反対側が罹患したケースも存在する。治療には複数回の処置が必要になることもあるが、最終的には治療を終了させることができる疾患である。
実績詳細
ミニチュアピンシャーのSCCEDs(自発性再発性角膜潰瘍)
検査結果
眼が赤い、目やにが出るという主訴で来院
フルオロセイン染色で角膜上皮の損傷を確認したところ、潰瘍周辺部にめくれている個所が確認されたため、綿棒で擦った。
その結果、角膜上皮のびらん部分が拡大したため、SCCEDs(自発性慢性角膜潰瘍)と診断した。
拡大したびらん部分
治療方法
点眼麻酔を行い、病変部位を特定し、この症例に関してはダイヤモンドバーを利用して角膜実質に木津を付けて実質と上皮の結合を強固にするための処置を実施した。
施術後、カラー装着、痛み止めと抗生剤の内服、抗生剤と角膜障害治療剤の点眼を行った。
治療・術後経過
本症例に関しては、治療一回目で角膜上皮が正常に生着したため、初診日より14日後に治療終了とした。
経過良好
担当医:白井 顕治
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