細胞診を行い診断がはっきりとつかず、疑われる疾患の中に悪性腫瘍が入っている場合には、組織生検へと検査を進める。その際、当院においては、良性であればそこで治療終了となるように腫瘤を最小マージンにて全摘出を行い病理組織検査を実施している。
本症例は、病理組織検査のための生検でそのまま治療終了となったものである。
実績詳細
ヨークシャーテリアの左肩部に発生した犬皮膚組織球腫
種類 | ヨークシャーテリア |
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年齢 | 15歳 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 腫瘍科 |
症状 | 肩のあたりに腫瘤がある |
症状の概要
検査結果
症例は高齢のヨークシャーテリアであった。
左肩部体表に腫瘤が認められたため、細胞診を実施した。
ー--以下細胞診所見ー--
単一な細胞が多数得られており、皮膚組織球腫や形質細胞腫などの円形細胞腫瘍、あるいは血管周皮腫などの軟部組織肉腫が疑われます。
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結果より、良性腫瘍~悪性腫瘍まで広く疑われていた。
年齢もあり麻酔のリスクを考え、診断目的で局所麻酔で切除生検を実施した。
ー--以下病理所見ー--
摘出された背部の腫瘍は、犬の皮膚組織球腫と診断されます。犬の皮膚組織球腫は、若齢犬に好発する良性腫瘍ですが、全年齢を通じてその発生が認められます。今回検索した組織では、リンパ球の浸潤はほとんど認められず、最盛期の病変と考えられます。摘出状態は良好で、今回の摘出により予後は良好と考えられます。
治療方法
切除前・切除後
治療・術後経過
良性ということだったので、抜糸を行って治療終了とした。
経過良好
担当医:白井 顕治
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