口や肛門などの粘膜周辺に形成される腫瘍は悪性の挙動を示すものが多く認められます。特に唇の色が抜けてきたり、腫瘤の辺縁が赤く炎症を起こしている場合には腫瘤が小さいうちの受診をお勧めいたします。
実績詳細
口唇に形成された未分化肉腫
検査結果
他院で手術不可ということでセカンドオピニオンのため来院。
当院での手術の可否を決定するため、組織を一部採取し、病理診断を行った。
(一部外科的に切除を行った)
(病理検査所見)
採取された組織では紡錘形を示す未分化な細胞の増殖から成り立っており、肉腫と診断されます。悪性黒色腫との鑑別が必要ですが、組織像や大型の腫瘤が形成されていることから、線維肉腫の可能性が高いと考えられます。局所浸潤性の強い腫瘍と考えられることから、更なる病変の拡大について経過には注意が必要です。また、悪性黒色腫の可能性は完全に否定できないことから、所属リンパ節の状態についても、評価をお勧めします。
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治療方法
強い局所浸潤性を示していることから、当該腫瘍に根治的手術を行うためにはかなり後半の顔面外科を行う必要があることが示唆されたため、当院では手術不可能と判断し、二次診療施設の受診をお勧めさせていただきました。
また、緩和的手術を行う場合には口が閉じれるように出っ張っている腫瘤部分のみを摘出する方法や、腫瘤部分に高局所的抗がん剤を注入して縮小を図る方法などを提案させていただきました。
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