犬の体に腫瘍が形成された場合に、体表と比較して口腔内の腫瘍は悪性である割合が高くなる。しかし、すべてが悪性というわけではないため、検査を実施して受ける治療を決めることは重要といえる。
実績詳細
柴犬の口腔に形成された限局性歯肉過形成
検査結果
口腔内に腫瘤が認められたため、精査を目的として全身麻酔下でCT検査及び腫瘤の切除生検を行うこととなった。
治療方法
左上顎、第三~四前臼歯周囲に発生した口腔内腫瘤の生検を実施した。
ーーーー以下病理検査所見ーーーー
切除された2ヶ所の歯肉の病変は、いずれも限局性の歯肉過形成と診断されます。慢性の炎症刺激などにより引き起こされた、反応性の変化と考えられます。検索した組織では、腫瘍性の病変は認められません。
左の内側咽頭後リンパ節から得られている細胞の一部は変性していますが、形態を観察できるリンパ球は大小不同を示しており、小型のリンパ球が優位です。
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治療・術後経過
刺激に反応して形成された過形成であったため、切除生検のみで治療終了とし、以降は経過観察とした。
現在経過観察中
担当医:白井顕治
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