皮膚の感染症で、深い部分に生じるものを深在性膿皮症と呼ぶ。原因は細菌や真菌、ニキビダニなどの寄生虫の感染である場合が多いが、その他の要因がある場合もある。
また、細菌が原因であっても、一般的に表皮発生することの多い表在膿皮症と比較しても、様々な種類の細菌が原因となる可能性がある。
基本的に深い部位での感染症が認められた場合には培養検査や感受性検査を実施して適切に診断・治療していくことが重要な点となる。
実績詳細
柴犬の深在性膿皮症(細菌性)
種類 | 柴犬 |
---|---|
年齢 | 5歳 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | 背中を痛がる。背中を触ろうとすると怒る |
症状の概要
検査結果
症例はご家族が背部を撫でただけでうなるほど背部を嫌がっていた。
観察すると背部に皮膚病変があることが分かったため、現状を確認するため毛刈りを実施した。
毛刈りを行うと、表皮ではなく、真皮層に炎症が広がり、ところどころ排膿していた。
蜂窩織炎もしくは深在性膿皮症の疑いがあると考えられた。
治療方法
治療として、深部からの培養材料の採取は困難な性格であったため、ひとまず試験的に消炎剤と抗生剤により治療を行い、効果がなかった場合には培養検査することとした。
治療・術後経過
治療開始5日後
炎症は収まり、背部の痛みも軽減された。
消炎剤を休薬とし、抗生剤を合計14日分内服して治療終了とした。
治療終了後2週間後。
病変部位の被毛が生えてきている。
経過良好
担当医:白井 顕治
お気軽に
ご相談ください
志津しらい動物病院043-462-1122 受付時間 9:00~11:30 15:00〜18:30
佐倉しらい動物病院043-483-1212 受付時間 9:00~11:30 14:00~17:30