本症例は何かに挟まれた、野生動物に噛まれた、罠にかかってしまったなどが原因として考えられるが、受傷してから帰宅したため、原因は不明である。
外傷を負った場合には、外傷以外の身体の状況を評価し、次いで外傷部位の周囲の毛刈りや汚染物の除去を実施する(クレンジング)。そして失活した組織を除去をして(デブリードメント)、包帯などによって覆う(ドレッシング)。創傷の治癒のステージによって、試用する薬剤やドレッシング剤を変えていくことが重要となる。
実績詳細
雑種ネコの外傷の治療
種類 | 雑種ネコ |
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診療科目 | 軟部外科・整形外科 |
症状 | 猫が外から帰ってきたら、腕をけがをしていた 骨が見えている。骨の隙間から、向こう側が見える。 |
症状の概要
検査結果
症例は外への行き来が自由にできる環境で飼育されている猫であった。
数日間帰宅せず、その後帰宅したときに確認したところ、前腕部に外傷が認められたとのことであった。
ご家族に説明を行い、現状の把握とでブリードメントおよびクレンジングを目的として、麻酔下で処置を実施した。
治療方法
麻酔下でクレンジングおよびでブリードメントを実施した結果、前腕部皮膚が全周のうち約200°程度欠損していた。
また、靭帯が重度に損傷していたことが分かった。
断脚もしくは保存療法による治療を提案し、ご家族と相談した結果保存療法を行い足をできるだけ残す方向で治療を試みることとなった。
治療・術後経過
治療開始60日後
創傷部位は閉じ、上皮化された。
軽度の跛行は認められるものの、掌側(肉球側)をついて歩行することが可能であることが確認できたため、良好に治癒していると判断し治療終了とした。
担当医:白井 顕治
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