内分泌疾患による皮膚の萎縮は、慢性化すると軽度の擦過や刺激により裂けたり出血したり、止血凝固異常を引き起こしたりすることがあるため、要注意である。
このように皮膚が萎縮してから治療を開始しも、元に戻るには数か月かかるため、早期に治療介入することが重要といえる。
実績詳細
雑種犬のクッシング症候群による皮膚の裂傷
種類 | 雑種 |
---|---|
年齢 | 15歳 |
診療科目 | 内科 皮膚科 |
症状 | おなかの皮膚が裂けた |
症状の概要
検査結果
症例は長期間クッシング症候群を放置されており、皮膚が重度に萎縮していた。
それに加えて、肝臓と秘蔵に腫瘍があり、腹圧が上昇した結果、皮膚表面が裂けてしまった。
治療方法
応急処置として裂傷部を局所麻酔下で縫合した。
腹囲膨満に対して精査したところ、肝臓及び脾臓にびまん性に腫瘍が広がっていた。
治療・術後経過
ご家族と相談した結果、積極的な治療を行わず、緩和療法にて経過を観察していくこととした。
無治療の内分泌疾患(クッシング症候群)と腹腔内にびまん性に拡大した腫瘍があるため、予後不良と考えられる。
担当医:白井 顕治
お気軽に
ご相談ください
志津しらい動物病院043-462-1122 受付時間 9:00~11:30 15:00〜18:30
佐倉しらい動物病院043-483-1212 受付時間 9:00~11:30 14:00~17:30