実績詳細

雑種犬のクッシング症候群による皮膚の裂傷

種類 雑種
年齢 15歳
診療科目 内科 皮膚科 
症状 おなかの皮膚が裂けた

症状の概要

内分泌疾患による皮膚の萎縮は、慢性化すると軽度の擦過や刺激により裂けたり出血したり、止血凝固異常を引き起こしたりすることがあるため、要注意である。
このように皮膚が萎縮してから治療を開始しも、元に戻るには数か月かかるため、早期に治療介入することが重要といえる。

検査結果

症例は長期間クッシング症候群を放置されており、皮膚が重度に萎縮していた。

 

それに加えて、肝臓と秘蔵に腫瘍があり、腹圧が上昇した結果、皮膚表面が裂けてしまった。

治療方法

応急処置として裂傷部を局所麻酔下で縫合した。

 

腹囲膨満に対して精査したところ、肝臓及び脾臓にびまん性に腫瘍が広がっていた。

 

治療・術後経過

ご家族と相談した結果、積極的な治療を行わず、緩和療法にて経過を観察していくこととした。

 

無治療の内分泌疾患(クッシング症候群)と腹腔内にびまん性に拡大した腫瘍があるため、予後不良と考えられる。

 

担当医:白井 顕治

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