犬において、眼瞼に形成される腫瘍の多くはマイボーム腺由来の良性腫瘍であり、マイボーム腺腫やマイボーム腺上皮腫という診断となる。もちろん外見だけで診断することはできないため、必要に応じて細胞診や病理検査によって診断をつけるべきである。
手術は、しっかりと腫瘍の根尖部まで摘出することができれば、眼瞼の変形もなく良好な予後となる。
実績詳細
雑種犬の上眼瞼に形成されたマイボーム腺上皮腫
種類 | 雑種 |
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年齢 | 14歳 |
診療科目 | 眼科 腫瘍科 |
症状 | 目の上にしこりがあり、出血している |
症状の概要
検査結果
症例は左上眼瞼、外眼角側に直径4ミリほどの腫瘤を有していた。
形態的にはマイボーム腺由来良性腫瘍が疑われたということと、持続的に出血していることから手術により摘出することとした。
治療方法
眼瞼の裏から確認すると、マイボーム腺全域が腫瘍化していることがわかる。
圧迫して切除し、8-0吸収糸で眼瞼を縫合した。
ーー以下病理所見ーー
眼瞼では、表層粘膜の乳頭状の増生を伴って、深部にマイボーム腺由来の良性腫瘍が形成されています。摘出状態は良好で、今回の切除により予後は良好と考えられます。
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治療・術後経過
眼瞼は引きつれもなく正常に癒合した。
術後8日後に抜糸し、治療終了とした。
担当医・執刀医:白井 顕治
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