この症例のように外陰部が隠れてしまい、皺壁皮膚炎や膀胱炎を繰り返す症例は比較的多い。注意が必要なのは、陰部が隠れてしまっていても特に症状のない症例もいるため、個々の症例によって対応を検討すべきである。また、肥満個体に発症しやすい傾向にあるものの、この症例のように正常体型であっても発生することはあるため、膀胱炎の再発が多いと感じた場合には外陰部を精査することも重要である。
実績詳細
雑種犬の尿膣に対する外科的な整復
検査結果
左は触らずに観察、右は理想的な外陰部の位置を指す
症例は、特に肥満ではない正常体型であった。
陰部が皮膚に覆われて隠れてしまっていたため、それによる皺壁(すうへき)皮膚炎と、尿膣による膀胱炎を頻発していると判断した。
炎症がひどく、強い疼痛を示していることから、ご家族と相談し、整復手術を行うこととした。
治療方法
手術前と、整復後の写真
大きな出血を起こすことなく手術終了とした。
治療・術後経過
術後14日
皮膚炎は改善し、膀胱炎の再発も起こっていない。エリザベスカラーを外して治療終了とした。
担当医・執刀医:白井 顕治
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