特発性前庭疾患は老犬に非常によく認められる疾患です。片側に頭を傾け、症状の強さによっては転倒してしまいうまく歩けないこともしばしばあります。支持療法を行い経過を観察していくと症状が自然と改善することが多く、予後は良好であることがほとんどです。
実績詳細
雑種犬の特発性前庭障害
検査結果
初診時、症例は左側への斜頸と左目の外側腹斜視を呈していた。
眼振や意識状態、不全麻痺などが認められないため、末梢性前庭疾患である疑いが持たれた。
レントゲン検査並びに、徒手検査における開口試験や鼓室包圧迫に対して疼痛を示さないため、高齢犬に多い特発性前庭障害であることが疑われた。
治療方法
特発性前庭障害は時間経過とともに機能が代償され症状が改善することが多いため、神経賦活系サプリメントと抗血小板薬の投薬を行い経過観察を行った。
また、前庭疾患のペットは平衡感覚を視覚に頼って保っているため夜間も部屋を明るくしておくようにして管理した。
治療・術後経過
治療開始から2か月後には転倒回数も減り、軽度の斜頸を残す程度となった。
経過より、特発性前庭疾患であると診断された。
引き続き症状が改善していくかどうかを観察していく。
経過観察中
担当医:白井 顕治
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