通常体表に形成される腫瘤は外見では両性・悪性の判断をつけることができないが、眼瞼は例外的に両性のマイボーム腺腫の発生率が有意に高い。もちろん、メラノーマやリンパ腫のような腫瘍が形成される可能性もゼロではないため、経過が両性ではなさそうな時には細胞診を実施する必要がある。
眼瞼は適切に縫合されないと、縫合糸に関連した角膜障害や、不正に癒合した眼瞼によって角膜損傷を起こすこともあるため、手術の治癒過程を注意深く観察する必要がある。
実績詳細
雑種犬の眼瞼に形成されたマイボーム腺腫の手術
種類 | ミックス犬(マルチ・ポメ) |
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年齢 | 11歳 |
診療科目 | 眼科 腫瘍科 |
症状 | 左目の上にしこりがある |
症状の概要
検査結果
眼瞼縁に形成されたしこりであり、経過が長いため、マイボーム腺腫を強く疑ったため、麻酔下にて切除を行うこととした。
治療方法
腫瘤を固定し、切除後に眼瞼を縫合した。
摘出された腫瘤
治療・術後経過
術後10日後に抜糸を行った。
眼瞼及び角膜に炎症や障害は認められなかった。
ーーー以下病理検査所見ーーー
左上眼瞼の病変は、マイボーム腺由来の良性腫瘍です。摘出状態は良好で、今回の切除により予後は良好です。
経過良好
担当医:白井 顕治
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