猫のノミアレルギー性皮膚炎は、特に腰背部がかゆくなることが特徴的である。注意することは、ノミが腰背部に多いからかゆくなるわけではなく、あくまでアレルギー反応なので、例えばノミに首をかまれたとしても、腰背部がかゆくなってしまう。
本症例では腰背部に多数のノミを確認したが、腰背部をかゆがっている場合、ノミが発見されなくてもノミアレルギー性皮膚炎は疑う疾患に入ってくる。また、医療用のノミ駆除薬を塗布していたとしても、ノミが環境中に多く存在するような場所で飼育している場合には、ノミアレルギー性皮膚炎は発生することがあるため、ノミダニの駆除薬を使用しているからといって完全に予防することができるわけではないことに注意が必要である。
実績詳細
雑種猫のノミアレルギー性皮膚炎
種類 | 雑種猫 |
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年齢 | 8歳 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | 体をかゆがっている |
症状の概要
検査結果
症例は腰背部を特にかゆがっていた。
毛をかき分けると、細かいノミの糞と、ノミの成虫が確認されたため、ノミアレルギー性皮膚炎と診断した。
治療方法
ノミ駆除薬の塗布と、短期的なかゆみ止めとした数日間のステロイド剤の使用を実施した。
治療・術後経過
治療開始後1週間で症状は改善し、今後数か月間はノミ駆除薬を使用することとした治療終了とした。
担当医:白井 顕治
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