膀胱炎の症状は主にトイレに何度も通ったり、排尿痛があったり、陰部をしきりに舐めたり、不適切な場所で排尿してしまったり、血尿を呈するなどがあげられます。膀胱粘膜に対して何らかの刺激が加わった場合にはその程度に応じてこれらの症状が出て、ご家族がペットの異常に気付くことによって来院となるケースがほとんどです。
頻尿という症状や、血尿があるというだけでは、膀胱炎という診断は下せますが、どのような原因による膀胱炎なのかは、尿検査以外にもエコーなどのいくつかの検査を行わないと確定診断が下せない場合がほとんどです。単純な内科療法に反応する膀胱炎で、再発が起こらない場合には精査する必要はさほどありませんが、内科療法に効果が認められなかったり、再発を繰り返す場合、また、高齢である場合にはしっかりと診断を下して治療方針を決めることが重要です。
実績詳細
雑種猫の尿膜管遺残による膀胱炎の頻発
種類 | 雑種猫 |
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年齢 | 2 |
診療科目 | 泌尿器科 |
症状 | トイレに何度も行く |
症状の概要
検査結果
症例は今年から膀胱炎になり、投薬による内科療法によりその都度治ってはいたが、1~2か月に一回程度の感覚で膀胱炎を繰り返すため、精査を目的に泌尿器エコー検査を実施した。
検査を実施したところ、膀胱頭側に尿膜管の遺残及び遺残した尿膜管内に結晶が迷入している像が得られたため、尿膜管の遺残による膀胱炎と診断した。
治療方法
ご家族と治療方針を相談した結果、膀胱炎を発症するたびに都度内科療法を行い、将来的に回復する機会があった場合には遺残尿膜管を切除するということとした。
治療・術後経過
内科療法による反応は良い。現在経過観察中。
担当医:白井 顕治
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