目次
📌 犬の心臓病はどんなときに気をつける?
犬の心臓病は、特に小型犬や高齢犬で多く見られます。
「最近よく咳をする」「運動すると疲れやすい」と感じたら、
心臓の負担が増えているサインかもしれません。
僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病は、
早めに見つけて日常ケアをすることでQOLを保てる病気です。
📌 咳や肺水腫のサインを見逃さない
心臓病で多い症状のひとつが 咳 です。
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夜間や寝ているときに咳をする
- 水を飲んだ後によくむせる
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興奮した後に咳が続く
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呼吸が浅く速くなる
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横になると苦しそうで寝ない
- 抱っこした時に心臓の鼓動を強く感じる
これらは、肺水腫の前兆であることも。
症状が出たときは我慢せず、
早めに病院へ相談してください。
📌 日常生活でできる心臓病ケア
心臓病の進行を遅らせるには、
毎日の生活習慣がとても大切です。
✅ 運動の制限
無理な散歩や急な動きは避ける。
お散歩の時間は短めにして、様子を見ながら。
✅ 体重管理と食事
肥満は心臓の負担になります。
食事量の見直しや、心臓に配慮したフードを検討しましょう。
✅ 室温・湿度管理
暑さ・寒さで呼吸が苦しくなる子も多いです。
エアコンや加湿器を上手に使いましょう。
📌 定期検診で安心を続けるために
「元気そうだから検査はもういいかな」と思わずに、
心臓病は症状がなくても進行します。
✅ 年に1回の心エコー
特に、チワワやキャバリア、ポメラニアンやマルチーズなどの、心疾患の罹患リスクが高い犬種は3-5歳になったら検診を受け始めましょう
✅ 症状が出てきたら、すぐに再診
定期検診で状態を把握しながら、
薬や生活の調整をすることが
愛犬のQOLを守る一番のポイントです。
📌 当院で実際にあった症例
咳が増えて夜に寝られなくなったワンちゃんが、
定期検査で心臓病が悪化していることがわかり、
薬の調整で症状が落ち着きました。
📌 まとめ|不安なときはすぐにご相談ください
心臓病は早めに気づいて、
毎日のケアを続けることで元気に過ごせます。
当院では、定期検査・日常の相談まで
しっかりサポートしています。
「咳が増えたかも」「息が苦しそう」など、
気になることがあれば遠慮なくご相談ください。
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著者プロフィール
白井顕治(しらい けんじ)院長
獣医師、医学博士
日本動物病院協会(JAHA)獣医内科認定医・獣医外科認定医・獣医総合臨床認定医
犬の心臓病のケアは飼い主さんの力がとても大きいです。
迷ったらいつでもご相談ください。
千葉県で代々続く獣医師の家系に生まれ、動物に囲まれて育って、獣医師になりました。「不安をなくす診療」を心がけて診療にあたるとともに、学会参加や後継の育成を行っています。
当院は国際ねこ医学会(isfm)よりキャットフレンドリーゴールド認定を受けている病院です。