実績詳細

雑種猫の消化管内異物の摘出

種類 雑種猫
年齢 9歳
診療科目 軟部外科・整形外科 消化器科 
症状 食欲がなく、吐く

症状の概要

多くの場合、異物を誤嚥してしまう猫は若齢であることが多く、中高齢の猫の場合には、若いころから繰り返し異物を食べてしまうことが多い。子の症例では過去に異物を食べた経歴が特になかった。
異物が小腸に詰まってしまった場合には、開腹を行って摘出する必要がある。

検査結果

症例は中年齢の雑種猫である。他院において血液検査で特に異常がないということだったが、症状の緩和が認められないため当院を受診した。

意識レベルは正常であった。

血液検査において軽度の慢性腎機能不全が認められた。腹部エコーにおいて一部にイレウスを認めたが、顕著な閉塞増は発見することができなかった。

追加検査において膵炎を示唆する項目が高値を示しているものの、治療に反応が乏しいため再度腹部超音波検査を実施すると、イレウス領域が拡大し、その最尾側に異物を疑う構造が認められた。

治療方法

異物が疑われたため、ご家族と相談し開腹手術を行った。

治療・術後経過

閉塞を起こしている箇所。

目視では消化管はそこまで重度の血行障害を起こしていない。

閉塞部位のやや尾側を切開し、異物を摘出した。

 

縫合後

 

閉塞していた異物。

ほぐすと、ティッシュとみられる構造物になった

 

術後、食欲が改善し、退院して異物に関しては治療終了とした。

 

 

今後、定期健診で腎臓などについて経過を観察していく。

 

経過良好

 

担当医:白井 顕治

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