角膜に傷ができてしまって上皮が欠損している状態を角膜潰瘍と呼ぶ。角膜上皮が欠損すると、細菌に対するバリア機能が著しく低下し、最近の賛成する毒素によって角膜実質の融解反応が起こることもある。速やかに融解が進むと、1日ほどで角膜穿孔を引き起こしてしまうこともあるため、早めの受診が勧められます。
実績詳細
フレンチブルドッグの左目に発生した化膿性角膜潰瘍
検査結果
症例は、公園で遊んでいて、誤って池に落下してしまった。その直後から左目をつむり、翌日から流涙や充血が認められた。
観察すると、左目、外眼角側の角膜に楕円形の潰瘍が形成されており、細胞診を行うと好中球と球菌が認められた。
綿棒により潰瘍部を精査したが、剥離は認められないため、SCEDDSは除外した。
治療方法
おそらくは、外傷性角膜潰瘍が発生し、患部に感染が生じたものと考えられた。
エリザベスカラーの処方と、内服薬及び点眼薬の抗生剤を使用した。
初診時
治療開始1週間後、まだ潰瘍は認められるが、化膿はコントロールされ、充血も軽減し、潰瘍周囲の角膜の透明性も向上している。
治療開始3週間後
確認のためフルオロセイン染色を実施し、角膜上皮が修復されていることを確認した。
治療・術後経過
今後は、角膜炎の再発がないかどうか、経過観察を続けていくこととした。
担当医:白井 顕治
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