佐倉しらい動物病院ブログ

【獣医師監修】ペットに対する健康補助食品やサプリメントの使用について解説

この記事では、様々なサプリメントや健康補助食品全般について、解説してきます。

※特定のサプリメントや健康補助食品についての言及はしません。あくまで著者がこれまで診療を行ってきた中での使用感や、ご家族から使用感を聞いた内容をもとにこの記事を書いています。この記事にエビデンスは無く、著者の診療における

エクスペリエンス(経験)が元となっている記事です。

サプリや健康補助食品は効くのか?

結論から言うと、「効くことがある」という表現が最も近いという印象を受けます。効果が乏しいと感じることも多ければ、時に、明確に効果が出ているなという症例にも遭遇します。

ただし、その効果が出ているという症例数としての実感は、通常の医薬品と比較すると打率は低いと感じています。

サプリや健康食品は、デメリットは無いのか?

結論から言うと、「副反応を出す可能性はあるが、医薬品よりは低い印象を受ける」というのが著者の感想です。副反応というのは、下痢や肌のかゆみなど、アレルギー様の体質的に合わなかった際に出るような症状がほとんどであり、著者が診療を行ってきた範囲では、アナフィラキシーのような生命に障害を及ぼすような重篤な副作用には遭遇したことがありません。ただし、何らかの物質を投与していることには違いはないので、アナフィラキシーのような生命を脅かすような重篤な副作用は絶対に起きないと断言できるわけではありません。これはサプリに限らず、使用される医薬品についても同じことが言えます。

よくサプリメントやペットフードに「天然素材」、「無添加」、「獣医師監修」など書いてありますが、いずれもデメリットがない根拠にはなりません。塩でも水でも、採りすぎれば健康に害を及ぼしますし、ふぐ毒は天然物質ですが大変有害です。

サプリや健康補助食品はどんなときに使用するべきか?

獣医師によって、積極的にサプリメントを推奨する方と、あまり使用しない方針の方がいます。それぞれの言い分があると思いますので、この記事で黒白をつけることはできません。

試用すべき例としては、

例1

ご家族が医薬品による治療をできるだけしたくないが、医薬品以外の治療はできるだけ試してみたいという治療方針

例2

医薬品やケアなどの行えることはすべて実施したが、ご家族に経済的・時間的余裕がまだあり、治療として追加する

例3

現在使用している医薬品の投与量を減らす補助療法としての使用

等が考えられます。もちろん、他のケースも存在すると思いますが、すぐに例示できる範囲のものです。

著者は効果を実感したこともあるが、まったく効果が感じられなかった経験もあるため、ご家族と相談の上でサプリメントなどの使用を決めています。

まとめ

サプリメントは大きなデメリットがない分、なんとなく飲ませてしまいがちです。特効薬的な文句で広告が書かれている場合も散見されます。中には医薬品との飲み合わせが良くないものも存在すると思いますので、使用を考えている際にはホームドクターに聞いてから始めることをお勧めします。

著者プロフィール

白井顕治(しらい けんじ)院長

獣医師、医学博士、日本動物病院協会(JAHA)内科認定医・総合臨床認定医

千葉県で代々続く獣医師の家系に生まれ、動物に囲まれて育って、獣医師になりました。「不安をなくす診療」を心がけて診療にあたるとともに、学会参加や後継の育成を行っています。

当院は国際ねこ医学会(isfm)よりキャットフレンドリーゴールド認定を受けている病院です。

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