実績詳細

チワワの膣ポリープと膣平滑筋肉腫、子宮内膜症、卵巣乳頭状腺腫

種類 チワワ
年齢 13歳
診療科目 軟部外科・整形外科 
症状 陰部から何か出てきた。他院からの転院症例

症状の概要

膣ポリープや膣の平滑筋腫は雌性ホルモンに誘発されて発生率が上がることが知られている。
年齢も併せて考えるべきだが、手術を行う際には次の発生を予防する目的での卵巣子宮摘出術を合わせて実施することが推奨される。

検査結果

 

症例は陰部からポリープ様のしこりが脱出していた。

また、写真ではわかりづらいが外陰部の一部も腫脹していた。

 

ポリープ様の構造は外見的特徴から膣ポリープの可能性が高いと判断していたが、外陰部腫瘤の状態を確認するため、CT検査及び細胞診を実施した。

 

 

ーーー以下細胞診所見ーーー

外陰部の腫瘤から得られている細胞は間葉系細胞と思われ、強い異型性は認められませんが、多数の細胞が採取されていることから平滑筋腫や平滑筋肉腫などの間葉系腫瘍が疑われます。また、化膿性の炎症も示唆されます。

 

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CT検査及び細胞診の結果を受けて、卵巣子宮摘出及び外陰部のポリープと腫瘤の切除を行うこととした。

治療方法

 

 

外陰部を切り開き、ポリープの切除を行った。

 

 

次いで、膣腫瘤と卵巣摘出を実施して手術終了とした。

治療・術後経過

症例は術後より元気食欲が依然と比べよりよくなり、術部も良好に治癒した。

 

ーー以下病理所見ーーー

 

腟腫瘤およびポリープは、平滑筋腫と膣ポリープと診断されます。いずれも性ホルモンに感受性を示す良性の腫瘍と考えられます。最小限のマージンでの切除となっていますが、明らかな悪性所見は認められず、避妊手術も同時に行われていることから、今回の摘出により予後は良好と考えられます。
子宮では、子宮内膜は過形成を示し、子宮腺筋症を伴っています。また、一部では初期の炎症性変化が認められます。
片側の卵巣では、表層を覆う細胞の増殖が起こっており、乳頭状腺腫と診断されます。病変は小型で、摘出状態は良好です。今回の切除により予後は良好と考えられます。対側の卵巣では組織構造は保たれています。

 

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(抜糸後)

病理所見を受けて、現在経過観察中

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