無菌性大腿骨頭壊死は大腿骨頭の虚血性壊死と若年性変形性骨軟骨炎を引き起こす病気で、トイ種、小型種、テリア種のワンちゃんに起こる遺伝的な病気です。
3~13か月齢ほどの若い時期に発症し、びっこの症状は徐々に進行していきます。非常に強い痛みを伴うため足を使わず、太ももの筋肉が委縮してきます。治療法には内科的な保存療法と外科療法がありますが、保存療法での治療成功例は20%前後です。
実績詳細
トイプードルの無菌性大腿骨頭壊死(レッグ・カルベ・ペルテス病)
種類 | トイプードル |
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年齢 | 1 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 |
症状 | 左後ろ脚を地面につけてない、びっこを引いてる |
症状の概要
検査結果
身体検査所見の結果、左側のおしりや太ももの筋肉が著しく減少していることがわかりました。
また徒手検査においては股関節の伸展痛が認められた。
犬種と年齢より無菌性大腿骨頭壊死が疑われた。
確定診断のため、股関節の超音波検査とレントゲン検査を行った。
関節液の貯留した股関節と、壊死を起こして不整に変形している大腿骨頭が確認された。
この時点では、右側の大腿骨頭には軽度の不整が認められていたが症状が軽度であったため、手術は左側のみ行うこととした。
レントゲン検査においても左足の重度な筋肉削痩と、大腿骨頭骨折が認められた。
治療方法
標準的な治療法である大腿骨頭切除術を行った。
術後レントゲン
退院するころには左足を付きはじめ、手術後2週間後には手術を行った足を地面についておしっこなどもできるようになるまで回復をしていた。
治療・術後経過
1か月後、反対側の右側の強い跛行で来院。
同様の検査を行った結果右側も大腿骨頭壊死が進行してしまったため、
同じように大腿骨頭切除手術を行った。
術後、跛行は改善され、元気に歩いている。
経過良好
担当医:白井 顕治
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