フィラリア症は、フィラリアに感染し心臓内でフィラリアが成虫へと成長すると発症し始める疾患です。非感染の状態で毎年フィラリア予防をしっかりと行っていれば発症することはありません。
現在フィラリア症の治療として日本国内で内科療法として主に行われているものは、心臓内の成虫及び不妊化などを目的としてドキシサイクリン系の抗生剤をパルス的に使用するボルバキア療法と、毎月服用するフィラリア症予防薬を毎月一回、12か月通年投与する方法がある。
当院では国内の循環器専門家の多くが採用している後者のフィラリア予防薬の通年投与を行い、成虫の寿命を縮めることによる治療を採用しています。
実績詳細
フィラリア感染犬:フィラリア症の治療
種類 | 雑種 |
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年齢 | 12 |
診療科目 | 内科 呼吸・循環器科 |
症状 | フィラリア症に感染している保護犬を受け入れたため、治療を希望 |
症状の概要
検査結果
血液中のフィラリア抗体検査にてフィラリア感染陽性を確認した。
また、心臓超音波検査によって右心室および肺動脈内に多数のフィラリア原虫を確認した。
直接とまつ法では多数のミクロフィラリアが確認された。
(動画内の「=」状に見える白線が虫体)
尿検査及び血圧測定、血液検査より、フィラリア症による心不全(大静脈症候群)には進行していないことが確認された。
また、タンパク尿なども認められず腎不全所見も認められなかった。
そのため、全身麻酔での虫体吊り出し術ではなく内科療法による駆虫を選択した。
治療方法
ショック予防のステロイド剤の前投与と共に、通年のフィラリア症予防を開始した。
治療・術後経過
治療開始後二年経過したのちに抗体陰性と心臓超音波検査において、フィラリア虫体の消失を確認した。
完治
担当医:白井 顕治
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