フレンチブルドッグなどの短毛腫の指に比較的起こりやすい異常である。最も多い理由は、刺激によって毛根が障害を受け、毛の軸が真皮内に迷入してしまうことによって、その毛軸に対して怒る異物性の反応である。呼び名として、指間炎、深在性膿皮症、毛軸反応性肉芽腫など呼ばれることもあるが、基本的に同じ病態を指していることがほとんどである。厳密にいえば毛軸以外の原因で起こることもあるため、当院においては総称して指間炎と診断をお伝えしています。
この炎症は、非常に重篤な状態になると跛行や強い痛みを感じてしまうこともあり、まれな例ではありますが、手術において患部を切除しなくてはならない場合もあります。また、本症例は外用剤を使用していますが、皮膚の深い部分での炎症が原因のため、基本的には内服薬を使用して維持管理を行うことが多い疾患です。
実績詳細
フレンチブルドッグの指間炎
種類 | フレンチブルドッグ |
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年齢 | 4歳 |
診療科目 | 皮膚科 |
症状 | 指の間が赤くなっている。 |
症状の概要
検査結果
症例は右後肢の指間をしきりに舐めており、指針を行ったところ、発赤し、腫れていた。
観察してみると、ほかの足にも同様の腫脹が認められた。
抜毛検査を実施したが、ニキビダニは発見されなかった。
犬種と発生部位より、フレンチブルドッグに比較的よく認められる指間炎(深在性膿皮症・毛軸反応性肉芽腫)と診断した。
治療方法
治療は主に免疫抑制剤と抗生剤により行う。
ご家族と相談したところ、まずは外用剤から試してみたいという事となったので、外用剤の塗布を行い維持管理をすることとした。
治療・術後経過
わずかに腫れは残っているものの、赤みは引き、症例も患部を気にして舐めることは無くなった。
経過観察を続けていく。
担当医:白井 顕治
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