犬や猫では歯の病気よりも歯の周囲の病気、歯周病の発生が多い傾向にあります。歯石がついていればある程度の歯周病がある可能性があります。また、口臭がくさくなったと感じた場合には、歯周病の存在がより強く疑われます。
歯周病の正確な診断は麻酔をかけた後にポケットの深さの確認や歯科レントゲンの撮影によって初めて行うことができます。ペットの口臭が気になった方は、診察を受けたうえで口腔処置の受診をお勧めいたします。
早いうちの処置であれば、歯をほとんど抜かずに口腔環境を健常に戻してあげることが可能ですが、進行してしまうと抜歯が適応されてしまうことがあります。早めの処置とクリーニングを行っていきましょう。
実績詳細
重度歯周病症例の口腔外科
種類 | トイプードル |
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年齢 | 13 |
診療科目 | 歯科 |
症状 | 口が臭う、口から出血している |
症状の概要
検査結果
無麻酔時の口腔検査において歯槽膿漏と重度の歯周病、歯の動揺を確認したため、麻酔下での精密検査と外科処置を行うこととなった。
治療方法
麻酔下において口腔内捜査と歯科レントゲンの撮影を行い、各歯における歯周病の病気を診断し、残せる歯についてはクリーニングを行い、抜歯が必要と判断された歯については単純抜歯、分割抜歯などを行った。
歯科レントゲン(14枚法)
左後臼歯の根尖周囲膿瘍を確認
歯周病によって上顎骨の顕著な融解が認められる。
治療・術後経過
診断後、そのまま口腔外科及びスケーリング処置を行った。
施術前
施術中
口腔内処置では出血が多くなるため、事前に血液凝固能を検査しておく必要がある。
また、点滴をしながら行うべき処置である。
施術後
残った歯には研磨とホワイトニングを施し、歯垢・歯石の付着を予防する。
抜歯した後に関しては歯肉フラップを形成して埋縫してある
手術当日および翌日に肺炎予防を目的としてネブライザー処置を行った。
術後は缶詰やふやかしたフードの給仕を行った。
術後14日後より徐々に普段の固さのフードに移行していき、現在元気食欲ともに良好。
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