猫のしっぽ引っ張り症は、尾を踏んだり、挟まったりした際に猫本人がダッシュをしてしまい、発生します。
今回の症例のように、明確に尾椎に脱臼や骨折が認められることもあれば、レントゲン上では異常が認められないこともあります。
排尿がうまくコントロールすることができず、尿失禁や膀胱アトニーのように膀胱の収縮不全が起こることもあります。
神経障害の程度にもよりますが、ある程度の障害固定されると、その後に神経機能が改善することはほとんどありません。
実績詳細
雑種猫のしっぽ引っ張り症による排尿不全
種類 | 雑種 |
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年齢 | 5歳 |
症状 | トイレに何度も行く、おしっこを正常にすることができない |
症状の概要
検査結果
エコー検査をしたところ、症例のメス猫は重度な慢性の膀胱炎を呈していた。
尿道炎を併発していたとしても、性別から考えて尿道閉塞の可能性は低いと考えられたため、精査を目的にレントゲン写真を撮影した。
その結果、尾椎に骨折が認められたため、扉に挟むなどの外傷の結果として発生するしっぽ引っ張り症での排尿不全が考えられた。
治療方法
しっぽ引っ張り症は神経に脱髄性の損傷が起こり発生するため、治療方法はありません。
対症療法として圧迫排尿や膀胱炎の感染や痛みのコントロールを行っていくこととした。
治療・術後経過
現在経過観察中
担当医:白井 顕治
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